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わしぁカメラが好きなんじゃ!!:CAPAカメラネット

2017年5月2日(火)
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珠玉のボケ描写が得られる高性能・中望遠単焦点レンズ『ソニー FE 100mm F2.8 STF GM OSS』

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS(撮影:吉森信哉)
『ソニー α7R II』+『FE 100mm F2.8 STF GM OSS』。草花の撮影が楽しくなる組み合わせ。

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS(撮影:吉森信哉)
鏡筒に絞りリングを装備。ほかとは違う美しいボケ描写が期待できるのは「5.6」から「8」までの間になる。

 今年の3月下旬、ソニーから『FE 100mm F2.8 STF GM OSS』というEマウントの中望遠単焦点レンズが発売された。このレンズは、高い光学性能を誇る「G Master」シリーズに属する製品であるが、非常に美しいボケ描写が得られるレンズでもある。ああ、懐かしいねぇ、STFレンズ。…というのも、かつて自分はミノルタ製のAマウント用レンズ「135mm F2.8[T4.5]STF」を所有&使用していた事があるのだ(現在もソニー製として販売されている)。なお、この135mm F2.8[T4.5]STFはMFレンズだが、今回発売されたFE 100mm F2.8 STF GM OSSはAF対応になっている。

 FE 100mm F2.8 STF GM OSS(以降、本文内では「100mmSTFレンズ」と表記)の美しいボケ描写は「アポダイゼーション(APD)光学エレメント」の内蔵によって実現される。これは周辺部にいくほど透過光量が少なくなる特殊効果フィルターで、点像などの輪郭部を滑らかにする働きや、目障りな二線ボケの発生を抑える働きも持っている。そうそう、ミノルタ製の「135mm F2.8[T4.5]STF」を使ってた時にも、その輪郭部がとろけるようなボケ描写にウットリしたモノですわ。

 ただし、この特殊フィルターの内蔵により、実際の透過光量は他のレンズよりも大幅に減少。そのため、絞りリングには、レンズ口径と焦点距離によって決まる「F値」ではなく「Tナンバー」が表記されている。ということで、実質的な明るさは、F2.8の開放時でF5.6なので、作例の撮影データも開放は「F5.6」と記載しよう(メーカーサイトの作例でもそうしてるし)。

※「実写データ」ボタンをクリックすると、オリジナルデータが別ウィンドウで表示されます。

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/125秒 WB:オート ISO100 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
□部分を切り出し。

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
ボケた点光源や木漏れ日。こういった部分の輪郭部の滑らかさに、アポダイゼーション(APD)光学エレメントの効果が実感できる。

◆ ◆ ◆

 アポダイゼーション(APD)光学エレメントによる美しいボケ描写が期待できるのは、開放の「5.6」から「8」までの間になる。クリックストップの位置だと(クリックなしにも切り替えられるが)、F5.6、F6.3、F7.1の3箇所。でも、実際のところ、どのくらい描写が違うのよ? …ということで、開放F5.6、F6.3、F7.1、F8(STFゾーン外)の4箇所の設定で撮り比べてみた。

 結論。滑らかなボケ描写を求めるなら「開放でキマリ!」だろう。正直なところ、F6.3やF7.1の描写は中途半端な描写なのよね。ま、あくまでも個人的な印象ですが…。ちなみに、ピントを合わせた部分の描写(解像感、クリア感)は開放から文句ナシ!!

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/100秒 WB:オート ISO160 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
背景ボケの中から、形がハッキリした部分を切り出してチェック。

  • ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)

    F5.6

  • ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)

    F6.3

  • ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)

    F7.1

  • ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)

    F8

開放F5.6の輪郭部が溶けるようなボケ描写が印象的。
◆ ◆ ◆

 この100mmSTFレンズの描写性能(ボケ描写)が生かせる撮影ジャンルと言えば、何と言っても人物ポートレート(主に女性ポートレート)だろう。あと、今回自分が撮影したような草花とかでもイイね。

 草花を撮影するレンズで気になるのが “最大撮影倍率” である。もちろん、高い撮影倍率を求めるならマクロレンズに行き着く。だが、明るさや高画質を追求する高性能な単焦点レンズであっても、できればクローズアップ性能の高い製品の方が望ましい。いくつかの100mm(もしくは105mm)中望遠単焦点レンズの近接性能をチェックしてみよう。キヤノン「EF 100mmF2 USM」は、最短撮影距離0.9m・最大撮影倍率0.14倍。ニコン「AF-Sニッコール 105mmF1.4E ED」は、最短撮影距離1.0m・最大撮影倍率0.13倍。…ああ、意外と少ないのね、100mmや105mmの中望遠単焦点(非マクロ)レンズは。

 でもって、100mmSTFレンズの場合。鏡筒に装備された「マクロ切り換えリング」操作により、光学系がメカニカルに連動して、ピントが合わせられる距離範囲が変化する。通常の「0.85m-∞」だと最短撮影距離0.85m。そして「0.57m-1.0m」に切り換えると「最短撮影距離0.57m・最大撮影倍率0.25倍」という数値を得ることができる。あ〜、このくらいのクローズアップ性能があれば、草花の撮影にも便利だわね。

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS(撮影:吉森信哉)
マウント部寄りに配置されている「マクロ切り換えリング」。写真の親指下あたりに、ロック解除用のボタンが装備されている。

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

0.85mで撮影(0.85m-∞)
◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/200秒 WB:オート ISO100 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

0.57mで撮影(0.57m-1.0m)
◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/160秒 WB:オート ISO100 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

◆ ◆ ◆

 前述のとおり、かつて自分はミノルタ製の「135mm F2.8[T4.5]STF」を所有&使用していた。だが、実効F値が暗めで(100mmSTFレンズよりは明るいがF4.5)や、使用ボディがフィルム一眼レフの「α-9 Ti」という事もあり、あまり気軽に使えるレンズではなかった。そして、常用フィルムのISO感度も低めだったので(ISO50かISO100)、必然的に三脚を使用して撮る事が多かった。

 だが、今はISO感度が自由に変更できるデジタルカメラの時代である。今回の100mmSTFレンズには「光学式手ブレ補正機構」も搭載されている。しかも、AF対応なので正確なピント合わせも容易。だから、手持ち撮影も快適におこなえる。

 まあ、価格が高め(16万円以上)で、大柄で少し重い(最大径85.2m・700g)といった気になる点もあるが、この円やかなボケ描写を目の当たりにすると「多少の事は目をつぶるか」という気持ちになってくる。…それよりも、このレンズのボケ描写が“あたりまえ”になってしまうと、他のレンズのボケ描写に満足できなくなる事が問題かもよ(笑)。

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
鏡筒の横には、フォーカスモードスイッチ、手ブレ補正スイッチ。また、フォーカスホールドボタンなどが装備されている。

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

絞り開放での撮影。遠景描写もシャープで見事!!(画面中央やや右上の赤いシャクナゲの花にフォーカス)◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/100秒 WB:オート ISO125 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS(撮影:吉森信哉)
ボディと一体感のある専用フード(ALC-SH147)を装着。さらに太さが増すけどね(笑)。

◆ ◆ ◆

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/200秒 +0.3補正 WB:オート ISO100 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/160秒 +0.3補正 WB:オート ISO100 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/250秒 WB:オート ISO100 7952×5304ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

ソニー α7R II+FE 100mm F2.8 STF GM OSS 作例(撮影:吉森信哉)
実写データ

◆ソニー α7R II FE 100mm F2.8 STF GM OSS 絞り優先オート F5.6 1/100秒 +0.3補正 WB:オート ISO160 5304×7952ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

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プロフィール

  • 吉森信哉
  • 吉森信哉 よしもりしんや
  • 撮影テクニック解説、カメラやレンズのインプレなどで活躍中の写真家。とにかくカメラが好きなことにかけては世界一!なレベルだと周囲は認めている(笑)。デジも銀塩も一眼もコンパクトもクラシックも、撮るのも触るのも見るのも夢見るのも買うのも、カメラだったらなんでも大大大好き! タイトルの言葉は広島出身の彼のリアルな心の叫びである。

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