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「写真新世紀2017」グランプリは海外作家の動画作品が受賞

2017.11.13 UP )

〈写真・文〉市井康延

2017年11月10日(金)、キヤノン「写真新世紀2017年度(第40回公募)」の公開審査会が開かれ、グランプリにトロン・アンステンさん&ベンジャミン・ブライトコプフさんの動画作品『17 toner hvitt』が選ばれた。

写真新世紀2017
グランプリ受賞作品『17 toner hvitt』より。

写真新世紀2017
二人には奨励金100万円と、「キヤノン EOS 5D Mark IV・EF24-105L IS II USM レンズキット」が贈られ、さらに「写真新世紀東京展2018」において作品発表の場が提供される。

写真新世紀2017
公開審査は1人約10分の持ち時間で、作品のプレゼンテーションと審査員からの質疑を受ける。

写真新世紀2017
7組の優秀賞受賞作品は、ストレートな写真と、コンセプチュアルなアート作品に分かれた。喰田佳南子さんの『ほんの小さな 優しいこと』は身近な日常の中で見つけた光景を切り取ったものだ。選者の上田義彦さんは「暖かい光と綺麗な色が印象的。技術ではなく、幸せなものが見たいという作者の欲求が現れている」と評する一方で、澤田知子さんは「綺麗過ぎて表面的。毒が全くないのは抑えているのか、見ないふりをしているのか」と疑義を呈した。

写真新世紀2017
214さんは中国人フリーフォトグラファー。「カメラは触覚であり、撮影では身体を解放して感度を上げていく」と話す。被写体が放つエネルギーを感知して、日々起こる出来事をとらえたのが『The collection of encounters』だ。選者のダヤニータ・シンさんは彼が持つ「奇妙な目」と「一度見たら脳裏に焼き付くイメージの強さ」を指摘した。

写真新世紀2017
溝渕亜依さんは、インスタグラムで選んだ若い女性を同じ構図で撮影した。「無表情であることで、逆に個性のようなものが見える。現代社会に潜む問題を考えるきっかけになればと思った」と溝渕さん。選者の澤田知子さんは作者の意図によって作品の評価が大きく変わってしまう点を言及。「タイポロジーは手法であって、意識し過ぎない方が良い」と指摘した。

写真新世紀2017
1枚の写真の中に写り込んだ物体を探求する過程を、写真と映像、オブジェで見せたのが澤田華さんの『Gesture of Rally #1705』。そこにあるのに誰もがその存在を意識しないモノの不思議さを提示する行為でもある。「写真は具体的なモノを記録し、指し示す道具と思われているが、写真そのものにその力はない」と清水穣さんは言う。写真に写ったものを見る人が理解するのは、すでにそれを知っているからだ。「見る人が作品世界に一歩踏み込むためのコンテクストが重要」と指摘した。

写真新世紀2017
山口梓沙さんは他者の視線や存在に息苦しくなると、祖父の家に逃げ込む。『じいちゃんとわたし』はそんなときに撮ったものだ。「写真は外の世界とつながるためでなく、内側に潜るための行為」と作者は話す。選者の清水穣さんは彼女の「編集の才」を指摘し、上田義彦さんは「見たものを写真に現す感性」を称賛した。

写真新世紀2017
ジャンカルロ・シバヤマさんはペルー生まれの日系4世。自らのアイデンティティと記憶を探るべく、制作されたのが『I traveled on an islan』だ。先祖の出身地は静岡の海辺の町で、そこはペルーと似た光景が広がっていた。

写真新世紀2017
ブライトコプフさんは昨年も動画作品を応募し優秀賞に選ばれている。今回は共同制作で、北極をモチーフに映像で叙事詩を描いた。そのシークエンスは神話、暗喩などがベースにある。「昨年の作品よりフィクションの部分が増え、見る側に良い余白を与えている」と選者のさわひらきさんは評価した。

写真新世紀2017
審査は予定時間を約1時間超過した。「写真とは何であるか。今、写真新世紀がどのようなメッセージを送るか」(清水さん)が争点の一つにあったようだ。ネットに上げられた素材や、蚤の市で手に入れた古い写真で作品化する流れがあるが、この賞では作者が映像を創り上げることは重視する。その上で「先端的な賞であるために、小さな実験が行われた」と清水さんは指摘する。

写真新世紀2017
優秀賞受賞者7組と審査陣。

写真新世紀2017
受賞作品は、2017年11月19日(日)まで東京都写真美術館に展示される。詳細はこちら。

写真新世紀展 2017

会 期
2017年10月21日(土)~11月19日(日)
会 場
東京都写真美術館 地下1階展示室
住 所
東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時 間
10:00〜18:00
(木曜・金曜は20:00まで 入館は閉館30分前まで)
休館日
月曜
料 金
無料
主 催
キヤノン株式会社
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