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機材レポート

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開放から驚異の高画質! コスパ十分過ぎるお買い得な超望遠ズームだ

各社から超望遠ズームが発売され人気を博していますが、ニコンからも注目の1本「AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR」が登場。各地の空港で、さまざまな飛行機を実写してみました。

[写真・解説]KEN五島

新VRの「スポーツモード」が安定したフレーミングに貢献

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

2015年9月17日に発売された「ニコン AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR」。実売約17万円と低価格ながら、驚くほどの高画質を実現した2.5倍のズームレンズです。

早速各地の空港へ赴いてさまざまな航空機を撮影してみましたが、いずれの焦点距離も開放から解像感十分な画像を結んでおり、「テレコンバーターAF-S TELECONVERTER TC-14E III」を使用しても、画像劣化の少ない画像だと感じました。

また、VRモードには新型超望遠レンズの「AF-S NIKKOR 600mm f/4E FL ED VR」と同様の「スポーツモード」が搭載されており、センタリング時の画像の揺れの無い安定したファインダー像を確認しながらシャッターを切ることができるのも特筆すべき点です。

それでは、画像をみていきましょう。

ニコン D7200+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
▲作品をクリックすると部分拡大画像をご覧いただけます。
初冬の旭川空港へファイナルアプローチ中のJALボーイング737。背景には夕陽を浴びる十勝岳連峰の主峰、十勝岳の山体が見えています。機体は十勝岳連峰の南端、富良野岳付近で旭川空港に向けて旋回し、稜線をかすめながら接近してきます。機体と山体が被写界深度に入るよう、絞りはF11に設定。D7200を用いることで、FX480mmの位置・720mm相当の画角で捉えています。
ニコン D7200 AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR 絞り優先オート F11 −1補正 1/640秒 ISO320 WB:オート
Aニコン D7200+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
セントレア中部国際空港、ホノルルからの長旅を終え着陸したJALボーイング777。夕陽が海面に反射して強い光を放っており、機体はシャドーでつぶれがちになるシチュエーション。このような状況でもシャドー部の機体を描き出しており、反射の強い海面も白トビばかりになることなく海面の質感を保っています。ラチチュードの極めて広いこの状況でも、優れた描写です。
ニコン D7200 AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR 絞り優先オート F6.3 −1補正 1/3200秒 ISO160 WB:オート
ニコン D810+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
▲作品をクリックすると部分拡大画像をご覧いただけます。
伊丹空港に着陸寸前のANAボーイング737。テレコンバーター AF-S TELECONVERTER TC-14E III を装着し、700mm相当で機体を圧縮して捉えた一枚。機体底面や翼の金属の質感描写がすばらしく、また機体各部の細かいパーツも高精細に描写されています。ズームレンズにテレコンを装着すると大幅に画質劣化するのが普通ですが、このレンズは高画質を維持したまま AF-S TELECONVERTER TC-14E III を使用できるのがアドバンテージをいえます。ただし、オートフォーカスの測距点は使用制限が発生し、なおかつ動作も遅くなることには注意が必要です。
ニコン D810 AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR+AF-S TELECONVERTER TC-14E III 絞り優先オート F8.0 −1補正 1/3200秒 ISO320 WB:オート
ニコン Df+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
強い雨が降る伊丹空港にて、離陸滑走開始寸前のANAボーイング777をスローシャッターで撮影。三脚に固定して遅めのシャッターを切ることで、衝突防止灯や街の灯が機体を包むように浮かび上がりました。機体ごとに大きさが異なるので、ズーム機構があると構図の綿密な構成がしやすくなります。テレコンを使用するとオートフォーカスの条件は厳しくなりますが、雨の夜景という難しい条件でも正確に追い続けてくれました。
ニコン D4S AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR F8.0+AF-S TELECONVERTER TC-14E III +1補正 1/5秒 ISO16000 WB:オート
ニコン D4S+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
▲作品をクリックすると部分拡大画像をご覧いただけます。
晩秋の夕方、千歳基地にて着陸態勢に入っている航空自衛隊第201飛行隊のF-15J。紅葉のカラマツを背景にして1/200秒で流し撮りをしていますが、機体各部の高精細な描写が損なわれていないことに注目したいと思います。メインで使用しているAF-S NIKKOR 600mm f/4E FL ED VRでは、機体が近すぎる状況では機体全景を諦めなければならないのですが、200-500mmという焦点距離はシャッターチャンスを大幅に広げてくれました。反面、構図選択の可能性が広がる分、航空機の動きが速いこともあり瞬間的な構図決定が求められます。
ニコン D4S AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR 絞り優先オート F9.0 −0.7補正 1/200秒 ISO100 WB:オート
ニコン D4S+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
▲作品をクリックすると部分拡大画像をご覧いただけます。
岐阜基地航空祭で撮影した、飛行開発実験団異機種大編隊航過飛行。輸送機、戦闘機、練習機とそれぞれ機体の大きさが異なる航空機が一緒に飛行する珍しいカット。各機体は小さく写っていますが、機体ごとの解像感の高さに注目。
ニコン D4S AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR 絞り優先オート F9.0 −0.7補正 1/2500秒 ISO400 WB:オート
ニコン D810+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
岐阜基地航空祭にて、飛行開発実験団のF-2Bの機動飛行を撮影しました。テレコンバーター AF-S TELECONVERTER TC-14E III を装着し、実質焦点距離1050mmで撮影しています。レンズ本体のオートフォーカスは単焦点よりも遅めであり、テレコン使用だと更に制限もかかってきますが、慎重に合焦点を合わせていくことでピントをきっちりと追い続けてくれました。
ニコン D7200 AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR+AF-S TELECONVERTER TC-14E III 絞り優先オート F8.0 −0.7補正 1/1600秒 ISO400 WB:オート
ニコン D4S+AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (C)KEN五島
千歳基地にて、タッチアンドゴー訓練で離陸していく政府専用機のボーイング747。ジャンボジェットの巨大な機体が、頭上をバンクを開始しながら通過していく瞬間を捉えました。夕方近くのサイドからの陽光で、機体の立体感、質感描写がより表現されています。このときは離陸時の望遠効果を狙うためにテレコンバーター AF-S TELECONVERTER TC-14E III を装着していましたが、とっさに広角側まで戻して画面一杯に機体をフレーミングし、機体の巨大さを表現することを意図しました。
ニコン D810 AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR+AF-S TELECONVERTER TC-14E III 絞り優先オート F9.0 −1補正 1/2500秒 ISO400 WB:オート

ボディはD4Sやグリップ付きD810だと好バランス

各地のさまざまな航空機を撮るほどに、このレンズの素晴らしさを体感することができました。開放から高解像であり、テレコンバーターも積極的に使用できます。新型VR「スポーツモード」の効きも強力で、この内容で実売17万円ほどとは驚きを禁じ得ないのが正直なところです。D4Sやグリップ付きD810に装着すると重量バランスも非常に良く、構えていて疲れを全く感じません。

唯一改善をお願いするとしたらフードの作りで、ロックが柔らかい感じで落とさないか不安になることくらい。欲を言えば、値段が上がっても構わないからナノクリスタルコートが施されていれば完璧といえたかもしれません。

プロフィール

KEN五島さん KEN五島(Ken Goshima)
1974年、愛知県名古屋市生まれ。4歳から27歳まで東京で暮らす。1999年、北海道炭鉱遺産の撮影を開始。2001年、東京から札幌へ拠点を移す。2004年以降、各地で炭鉱遺産の写真展を開催し、それらの集大成として2010年に『北海道炭鉱遺産』(アスペクト)を出版。現在は建築写真のほか、夜景空撮や航空機の撮影に取り組んでいる。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。