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機材レポート

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開発中の中判ミラーレス「富士フイルム GFX」試作機を触ってきた!

2016年11月17日(木)、フォトキナで大きな話題を呼んだ注目のモデル「富士フイルム GFX」の内覧会に参加してきた。2017年の発売に向け、現在、開発・セッティングを追い込んでいる段階だが、初期段階の可動機に触れることができたので、現時点でのインプレッション速報をお届けしよう。

〈写真・解説〉加賀和哉

富士フイルム史上最高画質

富士フイルム GFX
「GFX 50S」と6本の「フジノンGFレンズ」で構成される「富士フイルム GFX」システム

富士フイルムのXシステムは、「X-Pro2」「X-T2」という、撮影目的に合わせて選択できる2つのフラッグシップ機を持つことが特徴だ。最新機では、24メガのX-Trans CMOS IIIセンサー+画像処理エンジン X-Processor Proのコンビネーションにより、定評ある高画質がさらに進化。高性能を誇るXFレンズとの組み合わせで、APS-Cフォーマットながら、より大きなセンサーと同等以上の高精細・高解像な画像を実現している。実に魅力的なラインアップだが、留まることをせず、常にもっと上を目指すのが人間の性質。APS-C機でも十分高画質だけど、フルサイズ機が欲しいという声も少なくなかったわけだ。

富士フイルムの選択は、圧倒的な超高画質競争への参入だった。銀塩の時代から、フィルムはもちろん、大判用レンズやプロ用中判カメラなどで、ビルボードクラスの超大伸ばしにも対応してきた富士フイルム。35mm判フルサイズを通り越し、新しい中判デジタルシステム開発の道を歩み始めたのだ。

これが現段階の試作機だ!

富士フイルム GFX

その第1号機がフォトキナ2016で開発発表された「富士フイルム GFX 50S」だ。フォーカルプレーンシャッター内蔵のミラーレスシステムカメラで、新開発されたフランジバック26.8mmの大口径Gマウントを採用している。撮像センサーは、富士フイルム初となる43.8×32.9mmの大サイズCMOSセンサーで、有効5140万画素の圧倒的解像力により、コマーシャルフォトからファッション、風景など、写真家が求める最高画質を目指している。基本のアスペクト比は4:3だが、3:2、スクエア、6:7、4:5、5:7、16:9など、表現目的に合わせた画面を選択することができる。

富士フイルム GFX
富士フイルム GFX

ユニークなのが、着脱式電子ビューファインダーを採用したこと。ファインダーとボディの間に別売りの回転アダプターを装着すれば、撮影シーンに応じ、自在なアングルでファインダー撮影が可能となる。

富士フイルム GFX

また、液晶モニターはX-T2同様の3方向チルト式を採用。LV撮影時も自在なアングルで撮影することができる。別売りの縦位置バッテリーグリップとの組み合わせも含め、システマティックな構成。高度な防塵・防滴性能との相乗効果で、野外撮影時の機動力、自在性もハイレベルだ。

富士フイルム GFX

ファインダーを外し、基本構成だけのネイキッドスタイルで、超コンパクトなLV撮影専用機としても使えるし、回転アダプターや縦位置グリップまで付けたフル装備スタイルでも使えることも楽しい魅力だ。

富士フイルム GFX

AF方式はコントラストAFのみで、像面位相差AFは備えていないが、合焦速度は十分に速い。気になったのは、撮影後、再度同じ被写体にピントを合わせ直す時に、最初にピントを合わせた時と同じ動きをすること。ほぼ合焦の位置から完全合焦まで最短で到達するタイプではないので、無駄な動きが多いように感じた。もちろん、今回のデモ機は基本的動作が可能というレベルのものであり、発売時の仕様がどうなっているかはわからないが、できれば改善してほしいポイントだ。

富士フイルム GFX

一見すると、モニター部分が妙に後方に突出し、分厚さを感じるのだが、手にした感じは、意外とシックリくる。フロントグリップはもちろん、後方のサムレスト部の形状が優れているので、ホールド性は秀逸といえる。

富士フイルム GFX

標準レンズである「GF63mmF2.8 R WR」を装着した状態では、ミドルクラスのフルサイズ機と大差ない質量に感じられた。ボタンやダイヤル類など、操作系レイアウトにも余裕があるので使いやすそうだ。

富士フイルム GFX

操作は、Xシリーズと同様のメカニカルダイヤルがメインだが、2つのコマンドダイヤルも装備している。シャッター速度ダイヤルの[T]、絞りリングとISO感度ダイヤルの[C]は、コマンドダイヤルで設定操作をするためのポジションとなっている。好みや状況に応じて、使いやすい操作を選択できることは便利である。

富士フイルム GFX

なお、記録メディアはSDカードで、デュアルスロットを採用している。

富士フイルム GFX

現時点では、富士フイルム独自のフィルムシミュレーションモードは搭載予定だが、連写速度や連続撮影コマ数といった基本スペックをはじめ、GFレンズ群をXシリーズカメラに装着するためのアダプターなどのアクセサリーが用意されるか否かなどは未定。今わかっていることは、ボディの基本セットと「GF63mmF2.8 R WR」「GF32-64mmF4 R LM WR」「GF120mmF4 Macro R LM OIS WR」のレンズ3本が、2017年春に同時発売となること。同年中には、「GF23mmF4 R LM WR」「GF45mmF4 R WR」「GF110mmF2 R LM WR」が追加発売の予定ということだ。

※フジノンGFレンズ ラインナップ
標準単焦点レンズ「GF63mmF2.8 R WR」(35mm判換算 50mm)
広角標準ズームレンズ「GF32-64mmF4 R LM WR」(35mm判換算 25-51mm)
中望遠ハーフマクロレンズ「GF120mmF4 Macro R LM OIS WR」(35mm判換算 95mm)
大口径中望遠レンズ「GF110mmF2 R LM WR」(35mm判換算 87mm)
超広角レンズ「GF23mmF4 R LM WR」(35mm判換算 18mm)
広角レンズ「GF45mmF4 R WR」(35mm判換算 35mm)

細かいスペックや付加機能、動画撮影のフレームレートなど未確定要素が多いが、中判フォーマット+51メガセンサーの超高画質をフルに活用できるシステムとなることは間違いない。発売が待ち遠しい、魅惑のニューモデルだ。

プロフィール

加賀和哉さん 加賀和哉(Kazuya Kaga)
東京生まれ。写真家、ライター、競技車ドライバー。カメラ誌などでさまざまなレンズ、カメラのレビューを執筆。国産最新デジタルカメラから舶来クラッシックカメラまで、幅広い知識だけでなく、実践経験に基づく造詣の深さには定評がある。若いころにクルマにのめり込み、今でもサーキットでのレースはライフワーク。

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