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機材レポート

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動画だけじゃない! フォトグラファーにもオススメの「マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台」

〈写真・解説〉横山勝彦

マンフロットから、0〜8kgまでの無段階カウンターバランス調整を実現したフルードビデオ雲台が登場。スチール、ビデオの両現場で使用しました。

マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台(撮影:横山勝彦)

画期的な無段階カウンターバランスシステム「ナイトロジェンピストン機構」

マンフロットが革新的とうたうナイトロジェンピストン機構を搭載したビデオ雲台が発売されました。「ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台 MVHN8AH」(以下、N8)です。

従来の雲台では、カウンターバランス重量が段階的に決められていた、もしくは無段階調整が可能でも0kgからの軽量には対応していなかったのに対して、N8では雲台左手前方にある「CBS」と書かれた調整ノブを回転させることにより、雲台中心部にあるピストンを上昇・下降させて、0〜8kgの範囲で無段階に調整することが可能です(動画参照)。

動画撮影では、カメラマン1名で行う撮影でも重量の大きく異なる複数種類のカメラを使うことは珍しくありません。私の現場でも業務用ビデオカメラ、一眼レフ、ミラーレス、アクションカムなどを同時に持ち込むことが多々あります。レンズ重量まで入れるとカメラごとの重さは大きく違ってきます。

カウンターバランスの調整幅が不十分な場合、カメラの重さに負けてお辞儀してしまったり、逆にカメラが軽すぎると手を離したら水平に戻ってしまいますが、N8の0kgからの軽量域での無段階調整への対応により、ミラーレスカメラと単焦点小型レンズという軽量な組み合わせでも快適に使用することができました。

カウンターバランスを活用したい場合、今までの雲台だと、重量のある機材と軽量な機材(特に1kg以下の場合)とで雲台を別に用意する必要がありましたが、N8であれば1台で済ませる、もしくは複数のN8を用意することで操作を統一することができ、携行機材の軽量化・シンプル化にも貢献してくれました。

軽量・コンパクトでさまざまな三脚に対応

N8を手にとって感じたのは、これだけの調整幅を持ちながら、同クラスの雲台と比較するとコンパクトで軽量(2.2kg)だということ。雲台が軽量ということは重量バランスがトップヘビーになりにくいので、脚の選択肢が広がります。このクラスの雲台を購入するのは、小さめのビデオ雲台からステップアップしたい方や、新たにビデオを始めるフォトグラファーなども多いと思いますが、すでに持っている脚にマッチすれば三脚キットを購入するより初期投資も安く済みます。

マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台作例(撮影:横山勝彦)

雲台の底部はフラットべース(直径75mm、3/8”メスネジ)で、手持ちのフォト三脚にも取り付けが可能。75mmハーフボール(三脚キットには同梱)を使うことでビデオ三脚にも対応。フラットベースを採用したことで、スライダーやジブなど三脚以外への装着ができ、軽量なことと相まって活用の幅が広く、扱いやすいのもこの雲台の良いところでしょう。

マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台作例(撮影:横山勝彦)

動く被写体にスムーズに狙いを定めることができる

動く被写体を撮影する場合、写真用雲台のロックネジを緩めて撮影する方も多いかと思います。私も経験がありますが、大口径望遠レンズや高倍率ズームレンズを装着したカメラを長時間保持するのは、雲台とカメラマンの双方に負担がかかります。写真用雲台にはないフルードドラッグとカウンターバランスによって、動く被写体にもスムーズに狙いを定めることができ、カメラから手を離してもお辞儀してしまって三脚が倒れるなどの心配もなくなります。

マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台作例(撮影:横山勝彦)

チルト固定用のダイヤルは操作しやすいが慣れが必要

幅広いカウンターバランスの調整能力、コンパクト、軽量。デザインも素晴らしいN8ですが、使用した中で個人的に何点か気になったところがありました。

まず、チルトの固定。本体左側、赤いリングが特徴的でデザインのアクセントにもなっているのがチルト固定用のダイヤルです。大きいので操作はしやすそうなのですが、反時計に回すことで固定になります。ネジの一般的な締める方向と逆なので慣れが必要で、何度も間違えることがありました。

マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台(撮影:横山勝彦)

ダイヤルの直径が大きいことで固定までの操作回数が多くなるのと、最後の固定させるあたりでぐらつくような感じがあり、しっかりと止めようとするとブレが生じました。パンの固定は従来の小さなネジで素早く可能なので、同じ操作性だと良いのにと思いました。マンフロットとしては自慢のカウンターバランスの調整力があるので固定はしなくても良いとの判断なのかもしれませんが、やはり長時間、安心して固定させたい場合は素早く、スムーズにロックをかけたいものです。

カメラの取り外しは、手の小さな人にはちょっと大変か

次に、クイックリリースレバー。雲台からカメラを分離させる際に操作するのですが、レバーが右側にあるため、カメラを左手で保持することになります。グリップなどの関係で、できれば右手でカメラを保持して左手で解除できたらと思いました。レバーの形状から手前に引いて解除したくなるのですが、前方に押し出すことで解除されます。

マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台(撮影:横山勝彦)

また、完全に解放するには雲台後方にあるボタンも操作するのですが、このボタンに親指をかけてリリースレバーを前方に操作するのは、指の短い私には少し距離が長く感じました。女性など小柄な手では操作しづらいと想像されます。このことからも、レバーは後方に引いて解除の方がレバーのデザインと合わせて自然なのではと思いました。(マンフロットさん! 394プレートアダプターのような操作性だと嬉しいです!)

ピストン部にも目盛りがあると便利

ぜいたくを言うと…自慢のナイトロジェンピストン機構。無段階での調整が自慢で、さまざまなカメラとレンズの組み合わせに対応できるのですが、調整値が具体的に記録できません。現場でカメラを変更したりレンズを付け替えるたびに、これぐらいかな?とレバーを回すことになります。せっかくプレートには目盛りが付いたので、できればピストン部分にも目盛りや数値があると良いなと思いました。

マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台(撮影:横山勝彦)プレートは目盛り付きで使いやすい。

気になる点を差し引いても、価格設定を含め魅力的

気になる点はいくつかありましたが、業界初の機能を搭載しつつも小型・軽量でデザインもよい。何より「ナイトロテック」という響きがカッコイイ! そして良心的ともいえる価格設定で、とても魅力的な雲台だと思いました。動画撮影を主としたユーザーにはもちろんですが、フラットベースの採用により望遠レンズを使用している、これから動画も始めたいといった写真を主としたユーザーの方々にもおすすめしたい雲台です。

■マンフロット ナイトロテック N8 フルードビデオ雲台
2017年11月1日発売
75,000円(税別)
[最大耐荷重]8kg [自量]2.2kg [高さ]14.8cm [カウンターバランス力]0〜8kg(重心高さ 55mm時)無段階 [パンドラッグ]フルード可変 [ティルトドラッグ]フルード可変 [プレートタイプ]504PLONGR [ティルト角度]−70°/+90° [水準器]あり(照明付き) [カメラ取付]1/4”スクリュー×2、1/4”〜3/8”アダプター×2 [三脚取付]フラットベース(3/8”メス) [使用温度範囲]−15℃〜+50℃

プロフィール

横山勝彦さん 横山勝彦(Katsuhiko Yokoyama)
1978年、兵庫県明石市生まれ。日本大学芸術学部写真学科在学中からブライダルや雑誌の撮影経験を積む。卒業後、料理写真家の鵜澤昭彦氏に師事。日本経済新聞社契約カメラマンなどを経て、現在フリーとして活動中。写真だけでなく一眼動画撮影・編集も積極的に行なっている。

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