1. ホーム
  2. 特集
  3. 「みずがめ座η流星群」撮影記

最新号紹介

CAPACAPA 7月号
プロがすすめるカメラ・機材購入ガイド ソニーα9 vs.フラッグシップ一眼レフ 夏の風景撮影旅10 【付録】2017春夏 主要一眼カメラガイド詳細はこちら
デジキャパ!デジキャパ! 7月号
夕方と夜の撮影技法 一眼動画の基礎の基礎 安くてイイ交換レンズベスト5 ホントに使えるスマホ写真アプリ 新旧一眼ガチ比べ 詳細はこちら
最新カメラムックカメラムック - 別冊・書籍 -
学研のカメラ・写真・撮影テクニック本。オンライン販売もこちら!一覧を見る
  • Twitter
  • Google+
  • Facebook

「みずがめ座η流星群」撮影記

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

撮ったどー! 2016「みずがめ座η流星群」撮影記

ゴールデンウィークにピークを迎えたみずがめ座η(イータ)流星群。『CAPA』5月号で予告したとおり、その姿をとらえるべく青柳敏史カメラマンがチャレンジした。果たして、その結果は…!?

〈取材・文〉青柳敏史

極大の日に狙いを定めるが…

  • 「みずがめ座η流星群」撮影記
  • しっかりした三脚とタイマー機能付きのレリーズは必需品。暗い中で使っても幻惑されにくいように、赤いセロファンを貼ったヘッドライトも用意。

「みずがめ座η流星群」を簡単に説明すると、毎年ゴールデンウィーク後半に極大(いちばん流星が流れる時間)を迎える流星群です。2016年の極大は5月6日の午前5時。残念ながら、日本ではこの時間はもうすでに夜明け直前(この日の東京の日の出は午前4時44分)なので、実際に撮影できるのは午前3時半くらいまで。ちょっと残念な感じなのですが、それでも天候、観測地などの条件さえそろえば1時間あたり10〜15個程度は見られると予想されていました。

天体写真は、とにかく晴れていないと話にならないので、天気はとても重要です。ゴールデンウィークに入る前の天気予報では、東日本の太平洋側では比較的天気がよさそうだったので安心していたのですが、ゴールデンウィークに突入すると急に雲行きが怪しくなり、前日5日の予報では、どうやら太平洋岸の一部と栃木県の一部に雲がかからない場所がありそうな様子。ひとまず天気予報を気にしつつ、東北道を北へと車を走らせました。

  • 「みずがめ座η流星群」撮影記

みずがめ座流星群の極大の日(6日の早朝)を目指して、5日の夕方に出発。みずがめ座が昇ってくる夜半以降の時間帯に晴れる地域はかなり限られる様子だったため、観測地に向かう車の中で、みずがめ座が出てくる時間帯の天気予報をチェックしながら進みました。

午後8時30分に更新された雲量予報を確認すると、どうやら太平洋岸には雲がかかってしまいイマイチ。どこか晴れ間がないか…と探した結果、栃木県の中央部あたりにかろうじて雲がかからない場所を発見。ほんの少しの晴れ間なので微妙でしたが、雲がかからなそうな場所で、しかも暗い場所ということで、栃木県の八方ヶ原付近を目指すことにしました。

  • 「みずがめ座η流星群」撮影記

現地に着くと、結構な数の天文ファンがいました。空もそこそこ晴れていたので、ひと安心。さっそく機材の準備に入ります。今回は、途中で雲が流れてくることを予想して赤道儀は使わず、広角レンズの固定撮影で流星を狙います。この日使用した機材は、カメラが キヤノン EOS 5D Mark IIEOS 6DEOS 7D Mark II、レンズが キヤノン EF14mm F2.8L USM、EF24mm F1.4L USM]EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM、 EF16-35mm F2.8L USM。

みずがめ座が昇ってくる方角は東ですが、流星はどの方向にも出る可能性があるので、真東をメインにいくつかの方向に向けてセッティング。ライブビューで星にピントを合わせ、絞りは開放、シャッタースピードは8〜30秒、ISO感度は3200〜6400で撮影に臨みます。今回は幸い露の心配はありませんでしたが、湿度が高く露が心配な時には、あらかじめビクセンの「レンズヒーター360」などをレンズに巻いて結露を防ぎます。

  • 「みずがめ座η流星群」撮影記

しかし、そろそろみずがめ座が地平線から顔を出すという時間になってみると、だんだんと雲行きはあやしくなってきました。星と景色を一緒に撮る場合は、ちょっとくらい雲が出てもどうにかなる場合が多いのですが、流星の撮影では雲が出てきてしまうと流星の中でも暗いものはほとんど写らなくなってしまうため、雲は大敵です。

その後ちょっと雲が薄くなったりしましたが、結局晴れず、この日はほとんど収穫なしでした。肉眼ではいくつか見えたのですが、残念ながらほとんどが散在流星(流星群として流れている流星とは別の普段から普通に流れている流星のこと)でした。

リベンジ編

  • 「みずがめ座η流星群」撮影記
  • 画面左上の北斗七星の柄のあたりから北極星方向に向かって写っている長い線は、流星ではなく人工衛星です。流星は1秒かからないくらいで流れますが、人工衛星はもっと長時間かけて空を横切っていくので判断できます。

その後、極大は過ぎてしまいましたが、みずがめ座流星群はゴールデンウィーク中から5月20日くらいまで比較的長い間流れ続ける傾向にあるので、月の状態も良く、なんとか晴れそうな5月8日の朝にリベンジしました。

この日、流星が流れる時間帯に晴れそうだったのは群馬県と長野県の境あたりだったので、観測地を群馬県の浅間高原にしました。今回は現地に着いた時には雲が多い感じでしたが、予報を信じて待つこと数時間。午前1時を過ぎるくらいにはどうにか晴れてきました。

今回は、とにかく写らないと話にならないので魚眼レンズ「シグマ 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE」を投入。前回と違い天の川もしっかり見えたので、天の川がきれいに入るようにフレーミングしました。今回は条件も良かったので、それなりに流れ星が見られましたが、さすがに極大を過ぎているので、「みずがめ座η流星群」としてはご覧の通り。不安定な天候に苦しめられた流星群撮影でした。

「みずがめ座η流星群」撮影成功!

  • 「みずがめ座η流星群」(C)青柳敏史
  • キヤノン EOS 7D Mark II EF14mm F2.8L USM ISO6400 F2.8 15秒 WB:太陽光(撮影後、画像処理で空の色を調整) 4枚合成(ダークフレームによるノイズ低減処理後、3枚の写真から流星周辺のみ位置を合わせて合成)
  • みずがめ座η流星群(C)青柳敏史
  • キヤノン EOS 6D  シグマ 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE  ISO6400 F2.8 15秒 WB:太陽光(撮影後、画像処理で空の色を調整) 4枚合成(ダークフレームによるノイズ低減処理後、3枚の写真から流星周辺のみ位置を合わせて合成)

次に期待できそうな流星群は、7月下旬のみずがめ座δ(デルタ)流星群や、やぎ座流星群、そして8月のペルセウス座流星群です。皆さんもぜひ撮影にチャレンジしてみてくださいね。