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フィッシュアイレンズで撮る!デジタルならではの新しい可能性を作り出せる全天球パノラマ

個性が強すぎてなかなか使い道に困ってしまうのが“フィッシュアイレンズ”だ。イヌの鼻デカ写真のように強烈な遠近感を利用して被写体をデフォルメする以外には、星景写真や雲量の測定など、どちらかというと学術的用途に使われることが多いのだが、もうひとつフィッシュアイレンズが活躍する撮影がある。それが「全天球パノラマ」だ。
[写真・解説]伊達淳一

全天球パノラマとは?

通常、360度のパノラマ写真というと、前後左右の風景が繋がった超ワイドな写真を思い浮かべるかもしれないが、全天球パノラマは前後左右だけでなく上下左右まで記録。マウス操作ひとつで全方位にスクロールでき、まるで自分がその場で宙に浮いているかのごとくバーチャルな体験を楽しめる。

この全天球パノラマを作成するには、別にフィッシュアイレンズでなくても構わないのだが、全方位をくまなく撮影する必要があるので、広角や標準レンズくらいの画角では撮影枚数が非常に多くなり、素材を撮影している間に太陽の位置が変わって影が動いてしまったり、雲が動いてうまく繋がらなくなってしまう可能性が高くなる。その点、フィッシュアイレンズは180度の画角があるので、90度ずつ水平にカメラを振りながら前後左右4枚を撮影すれば、真上と真下はレタッチでなんとかカバーできる。もちろん、真上と真下も写せれば、より高品位の全天球パノラマに仕上げられる。

キヤノン EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM で
全天球パノラマ用の写真を撮る

今回、「キヤノン EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」と「EOS 5D Mark II」を使って全天球パノラマを作成しているが、ズームポジションは約12mmで撮影している(ノーパララックスポイント* は、Lレンズの赤いラインよりもわずかに前玉寄りの位置)。これは長辺方向の画角が約180度になる焦点距離で、8mmの全周魚眼で撮影するよりも有効画素数的に有利。しかも、縦位置で撮影すれば真上と真下はほぼカバーできる。一方、対角魚眼となる15mmで撮影すると、対角線方向に180度の画角となるので、真上と真下も写しておく必要がある。このように中間の焦点距離が選択できるというのが、フルサイズ対応フィッシュアイズームの魅力だ。

APS-CサイズのEOSデジタルを使う場合でも、ワイド端の8mmで撮影すれば、真上と真下にほんの少し欠けるエリアができるだけ。どうせ真下は三脚があるのだから、ほんの少しだけカメラを仰角にしてパノラマ撮影すれば、前後左右の4枚で真下以外はすべてカバーできる。APS-Cサイズ専用の対角魚眼レンズを使うよりも効率よくパノラマ撮影できるのが特徴だ。

全天球パノラマ作例

ボタンをクリックすると、全天球パノラマの作例が別ウィンドウで開きます。ご覧いただくためには、Adobe Flash Playerが必要です。

全天球パノラマの撮影システム

これが全天球パノラマの撮影システム。必ずしもここまで堅牢なブラケットや三脚が必要なわけではない。

* 全天球パノラマだけでなく、パノラマ撮影ではレンズを回転させても視差が生じない“ノーパララックスポイント(ノーダルポイントともいう)”を探し、ノーパララックスポイントを軸に回転して撮影するのが鉄則。これさえ守れば、後はほとんどパノラマ合成ソフトまかせで継ぎ目がほとんど目立たないパノラマ写真が合成できる。逆に、撮影時にノーパララックスポイントから外れて回転してしまうと、近くの被写体と遠くの被写体で視差が発生し、遠くの被写体はきれいに繋がっているのに、手前の被写体は継ぎ目が大きくずれてしまい、レタッチで修正するのにかなり苦労することになる。