Menu
最新ニュース
場所は、東京都世田谷区某所。パスタやワインやオリーブオイルが似合いそうな、南欧ふうの素朴なハウススタジオである。土屋勝義カメラマンのテクニックを垣間見ることができると思って、取材陣もやや興奮ぎみ。
で、その土屋さんは、すでにふたりのアシスタントと機材の確認を行なっていた。時刻はAM10時30分。メインのカメラはキヤノンEOS5Dで、交換レンズは望遠70〜200ミリと標準24〜105ミリのズーム2本に、単焦点の28ミリと50ミリ、それに15ミリフィッシュアイの姿も。その機動性の高さから、以前に比べてズームレンズを使う機会は「かなり増えた」という。
スタジオの一角に置かれたメイン機材の一部。その奥では、アシスタントのふたりがCFカードなどのチェックを行なっている。(右写真)
デジタル撮影では必須アイテムとなったノートPC。デジタルだからといって、フィルムのときと被写体へ向ける意識に違いはない。じつは今回の撮影、いつもとは若干、様子が異なるのだ。というのも、表紙撮影の後、同じ7月号の特集企画で同じモデルさんを続けて撮るため、野球でいうところのデーゲームとナイター、1日2回の試合を行なうダブルヘッダーのようなスケジュールとなっているから
つまり、イメージが似通うことのないよう、衣装を変え、背景を変え、当然ポーズや表情なども十分に留意して変えなければならない…。土屋カメラマンとしては、限られた時間と場所の中で、いつも以上のバリエーションが求められるというわけだ。素人目に見ても、その負担の大きさは想像に難くない。
しかも特集ページの作品は、初めて使用するフジのファインピックスS5プロでの撮影となる。そのためにも、撮影の段取りに滞りなどは禁物。土屋さんは、S5プロの露出補正の操作方法を担当編集者に改めて確認すると、わずかな時間も惜しむように、70〜200ミリズームレンズ装着のEOS5Dを手にして、すぐさま撮影ポジション確認の作業へと移った。
石田編集長を代役に、ベストなポジションを模索する土屋さん。表紙の写真は、誌名や特集記事などの文字を“ノセる”ため、その余白も考慮する必要があるさらに、この日の課題はもうひとつ。どんよりと曇った空模様である。ピーカン(晴天)であれば、ライティングに一工夫してバリエーションも作り出せるが、曇天ではどうしても“やわらかな光”一辺倒になってしまう。が、しかし、百戦錬磨の土屋さん。これには、プロならではの秘策と綿密な意図があった…。
11時10分。撮影ポジションが決まったところで、土屋さんはCAPAの石田編集長と写真の“テイスト”について最終的なすり合わせを行なった。モデルは新人とはいえ、すでに話題の映画でヒロインを演じ、この夏に全国公開される映画では主演を務める女優さんだけに、「物語を感じさせる表情で、必ずしもストレートな笑顔だけじゃなくてもいいのでは?」ということらしい。
はたして、どんなフォトセッションになるのだろう? そんな思いで、全スタッフでの最終段取り確認を聞いているときだった。「おはようございます!」と、さわやかな声がスタジオ中に響きわたった。主役となる蓮佛美沙子(れんぶつ・みさこ)ちゃんの登場だ! ここで、彼女のプロフィールをサクッとご紹介すると、
鳥取県生まれの16歳。2005年、角川映画、ソニーミュージック、Yahoo! JAPANが合同で実施した『MISS PHOENIX(ミス・フェニックス)』オーディションにおいて、応募総数3万7749名の中から見事グランプリを獲得した、今もっとも期待される女優のひとり。
土屋カメラマンのレフ板テクニックとトークが冴え、チャーミングな美沙子ちゃんをさらに魅力的に写し取る。「土屋流ポートレート撮影のエッセンスをネット公開なのだ〜〜〜〜〜(太っ腹)」ほどなく「お待たせしました〜♪」と、ヘアメイクを整え、鮮やかな赤の衣装を身にまとって現れた美沙子ちゃんを見てビックリ…。現役高校生としての制服姿もキュートだけれど、こちらはオトナっぽく変身して、文字どおり女優さんの輝き。「お願いします」とのスタッフの声で、いよいよ本番撮影がスタート!
写し屋・土屋勝義と女優・蓮佛美沙子のコラボーレーションのようすは、《後編》にて疾風怒涛のレポート予定。お見逃しなく!
※追加情報=蓮佛美沙子さんが主演する劇場映画『転校生 さよなら あなた』(大林宣彦監督作品)は、6月23日(土)より新宿ガーデンシネマほか、全国各地でロードショー公開されます。http://www.tenkousei.net